パナソニック、東芝、シャープのドラム式洗濯機のランニングコスト比較
ドラム式洗濯機の年間ランニングコストをまとめたサイトが見つからなかったため、今回はランニングコストの観点から東芝(TW-127XP3)、パナソニック(NA-LX129CL)、シャープ(ES-X11B)を比較してみました。
比較したドラム式洗濯機
今回紹介する洗濯機は、東芝、パナソニック、シャープの最上位機種です。洗濯機は通常、5年から10年使用する家庭が多いと思います。実際に比較してみると、無視できないコスト差が見えてきました。
洗濯のみ場合のランニングコストを比較
1日1回、年間365回の洗濯を想定し、電力料金単価31円/kWh、水道料金137円/㎥、下水道料金125円/㎥で概算しました。
また、洗濯機は最低でも5年、長い方では10年以上使用することが多いと思います。ここでは、目安として8年間使用した場合を比較しました。
1日に2回以上洗濯するご家庭もあるかと思います。逆に毎日洗濯しない方もいると思いますので、あくまで1つの参考としてご覧ください。
洗濯のみ(乾燥なし)の場合は、電気代よりも水道代(下水道代)のほうがコストがかかる、ということが新たな発見でした。
洗濯メインであればどのメーカーの洗濯機を選んでもランニングコストに大きな差はありません
項目 | 東芝 TW-127XP3L | パナソニック NA-LX129CL/R | シャープ ES-X11B |
---|---|---|---|
消費電力量 | 70Wh | 68Wh | 75Wh |
使用水量 | 80L | 83L | 75L |
電気代/回 | 2.2円 | 2.1円 | 2.3円 |
水道代/回 | 21.0円 | 21.7円 | 19.7円 |
電気代/年間 | 792円 | 769円 | 849円 |
水道代/年間 | 7,650円 | 7,937円 | 7,172円 |
年間合計 | 8,442円 | 8,707円 | 8,021円 |
8年間合計 | 67,540円 | 69,654円 | 64,167円 |
洗濯~乾燥の場合のランニングコストを比較
次は、洗濯から乾燥までのコスト比較です。
計算の条件は先程と同じく、1日1回、年間365回の洗濯。電力料金単価は31円/kWh、水道料金は137円/㎥、下水道料金は125円/㎥です。
洗濯のみより、洗濯から乾燥までの方が使用水量が少ないことが分かります。これは、乾燥を含む場合、洗濯容量の上限が低いため、使用水量も少なくなるからです。
洗濯から乾燥まででは、メーカーごとに大きな差がつきました。8年間使用した場合、東芝(TW-127XP3)とシャープ(ES-X11B)では約75,000円の差があります。
洗濯回数が多い、乾燥をよく使うご家庭はランニングコストも意識して洗濯機選びをしたほうが良さそうです
項目 | 東芝 TW-127XP3L | パナソニック NA-LX129CL/R | シャープ ES-X11B |
---|---|---|---|
消費電力量 | 1,330Wh | 890Wh | 600Wh |
使用水量 | 61L | 55L | 49L |
電気代/回 | 41.2円 | 27.6円 | 18.6円 |
水道代/回 | 16.0円 | 14.4円 | 12.8円 |
電気代/年間 | 15,049円 | 10,070円 | 6,789円 |
水道代/年間 | 5,833円 | 5,260円 | 4,686円 |
年間合計 | 20,882円 | 15,330円 | 11,475円 |
8年間合計 | 167,059円 | 122,640円 | 91,799円 |
洗濯機のランニングコスト節約方法
ランニングコストだけを見ると、東芝やパナソニックの洗濯機購入を躊躇してしまいそうです。
シャープのES-X11Bには搭載されていませんが、東芝とパナソニックには省エネモードがあります。標準コースでは時短を重視していますが、省エネモードでは洗濯から乾燥までの時間は長くかかりますが、電気代を抑える仕様になっています。
以下の表は、省エネコースを使用した場合のランニングコストです。問題は、洗濯から乾燥までにかかる時間です。東芝は標準コースの倍以上の時間がかかります。
東芝、パナソニックともに電気代が抑えられています。
項目 | 東芝 TW-127XP3L | パナソニック NA-LX129CL/R | シャープ ES-X11B |
---|---|---|---|
洗濯乾燥時間 | 205分 ※標準コースは96分 | 165分 ※標準コースは98分 | 155分 ※省エネコースなし |
消費電力量 | 730Wh | 620Wh | 600Wh |
使用水量 | 61L | 55L | 49L |
電気代/回 | 22.6円 | 19.2円 | 18.6円 |
水道代/回 | 16.0円 | 14.4円 | 12.8円 |
電気代/年間 | 8,260円 | 7,015円 | 6,789円 |
水道代/年間 | 5,833円 | 5,260円 | 4,686円 |
年間合計 | 14,093円 | 12,275円 | 11,475円 |
8年間合計 | 112,747円 | 98,200円 | 91,799円 |
時間に余裕があるときは省エネモード、急いでいるときは電気代が多くかかっても標準コース、と使い分けることでランニングコストが抑えられます。
我が家はランニングコストメインでシャープ(ES-X11B)を購入しましたが、洗濯コースの使い分けを考慮して洗濯機選びをすると良いかもしれません。
まとめ
東芝、パナソニック、シャープのドラム式洗濯機をランニングコストの観点から比較した結果、各メーカーに特徴的な違いが見られました。
特に省エネモードの有無や使用するコースによって、電気代に大きな影響があることが分かりました。東芝やパナソニックの洗濯機は省エネモードを活用することでランニングコストを抑えられるものの、洗濯から乾燥時間が長くなる点がデメリットとして挙げられます。
最終的に、どの洗濯機を選ぶかは、使用頻度やランニングコストの重視度、そして洗濯時間の許容範囲に応じて選択することが大切です。購入前に、実際の使用シーンに合った選択をすることで、長期的なコスト削減にもつながるでしょう。